「あの……私は本当に皆さんとご一緒して大丈夫なのでしょうか。せっかく一番上のお姉さんも合流してご姉弟水入らずで過ごされるのに。それに私がここにいたら、一番上のお姉さんがびっくりしてしまうのでは……」


「それなら大丈夫よ。お姉ちゃんには連絡しておいたから。だから気にしないで」


 香織さんは笑顔でそう言った。


「ありがとうございます」


 香織さんの言葉を聞いて、私は少しだけ安心した。



 それから2・3分経ったとき、


「ごめんね、待った?」


 一人の女の人が私たちの方を見て声をかけた。


「お姉ちゃん」


 香織さんがそう言って手を振った。


「架純お姉ちゃん」


 来未さんもそう言って手を振った。


 この女の人が架純さん。

 美人でとてもおしとやかな感じ。

 女子の私でも見とれてしまうくらい。

 私は架純さんのことを見て感激していた。


 ……あっ。

 そういえば、市野瀬くんは。

 私はチラッと市野瀬くんの方を見た。

 市野瀬くんは下を向いていた。

 きっと照れているのかもしれない。