1、年寄りの時代にあわざる要求に
  頭を下げよと無力母親

2、年寄りの自分の意のみを押し付ける
  母も我をも心をつぶす

3、年寄りのキャベツほしかと聞く問は
  この世この時不要なりけり

4、年寄りの相手のみせぞ精いっぱい
  われのもとには愛届くまじ

今日は、祖父と母がトラブルを起こしました。
原因は単純です。単純と思いたいです。
祖父の部屋が、風通しが悪く暑いということは知っています。エアコンはあるのですが、なかなか効かないので、母がもっと空気の巡回をよくするために、扇風機を買おうかと提案したのです。それで私も一緒に家電屋さんに行って、扇風機のカタログをもらってきました。
しかし、カタログを、見せたとたん、祖父は激怒しました。
「何をやっているんだ!こんな金のない時にぜいたくなんかできるか!」
と言って、母と私を叱りつけました。
結局、自分の意見が一番正しく、母の意見などは一切聞かないのです。そういう人なんですよね。祖父って。
親戚のおじいさんとは、全然違う、祖父ならではの気質です。
祖父の弟さんには、コミカルで面白い人もおり、本当に兄弟か信じられないほどです。
私は、何も言いませんでしたが、母は本気になって怒ったようで、同じように激高し、すごい口論になってしまいました。結局、祖父の意見のほうが勝ってしまい、母はまたがっかりした様子で、部屋を出ていきました。
いつもそうです。こういう風に祖父が勝ってしまうのです。そうしないで、母や父が勝ってしまった場合は、祖父は、文句ばかり言い続けて、自分の言う通りのことが実現するまで、粘り続けます。結局、父や母が折れて、ごめんなさいというまで。
その大ゲンカが終わって、夕食の準備をしているときのことでした。
「キャベツ要るか?」
と、祖父がいきなり聞いてきたのです。私は、特に料理に使うわけではないので、いらないと答えました。そうしたらまた激高。お前はお金をどう思っているんだとか、家にお金がないから、おじいちゃんが食べ物を作ってやっているんじゃないかとか激して言います。
結局、キャベツを取らないと、これは収まりません。
なのでお願いしますと私は言いましたが、取ったキャベツは料理に出さず、捨ててしまいました。
もう、家庭菜園しなきゃいけないほどうちはお金がないわけじゃないのに、と母は言っています。
祖父は、うちの家が本当にお金がなくて、それを補うために野菜を作っていると思い込んでいるのですが、そのために肥料とか、そういうのがいくらかかっていると思うのでしょうか?そのほうが、よほど不条理だと思います。
だんだん年を取ってきて、畑仕事するのも大変だと、家族に当たり散らします。それだったらやめればいいのにと思うのですが、そういう気持ちはさらさらないらしく。
相変わらず体の不調を訴えては、家族に当たり散らします。
畑やるなら、迷惑をかけない範囲でやればいいのにね。それを、超えてしまい、その疲れるとお前たちのせいだと言って、私を含めた家族に怒鳴りつけるのです。
こういう姿を見ると、たぶん、年をとってもろくなことがないだろうなと思ってしまいます。
ほんと、変な人ですよね。
お年寄りはいろんなところで見かけますが、うちの祖父だけは特別なような気がしてしまいます。ここまで頑固なのはなかなか例がないよと、親せきのおじもおっしゃっていました。
まあ怒鳴るということは、私が住んでいるところでかなりあったようですが、大体の人が、身内の死去などによって改善しているようです。私が住んでいる地域は、若い人は大体出て行ってしまうし、親せきの中には自殺者も出ています。
そうですね。もう二度と祖父には提案も何もしないことを決めました。
それだけ無駄なんだなとはっきり分かったからです。
あとは、のうのう生きるだけです。なぜなら私はいらない人間だからです。