この日も隣に、だりあがいる。
そこでようやく心が鎮まって眠れるのだが、この夜はだりあが目覚めた。
「大介…どうしたの?」
だりあが不安げに覗き込んだ。
「…もしかして、私が消えると思った?」
だりあも内心、同じような思いを抱えていたらしく、
「私は消えないよ」
だって百合香と違って運転出来ないから、と言ってだりあは大介にキスをする。
「私ね…今までいろんな男からナンパされたり口説かれたりしたから分かるけど、ほんとは大介って武装してたんだって、今は分かる」
「そうかな」
「前に百合香が言ってた。大介はいつも何かと戦ってるって」
「うーん、そうかなぁ」
「今の私には分かる。だから大介…一人で悩まないで私に言って。私はそばにいるよ」
「ありがと。おおきに」
大介はだりあの髪を撫でた。