次の日は生麦ベースにみのりが来た。

「先生、ろくろが上手く出来なくて」

 みのりはこのところ、ろくろでの土(ころ)しに苦戦している。

「どれ、しゃあないなあ」

 大介が隣に座って、ろくろを回しながら指導をしていると、

「大介、いる?」

 だりあがやって来た。

「…あ」

 だりあはみのりを見て驚いた。

(前に、スクランブルで見た子…?)

「あ、ちょうどえぇわ。紹介しとく」

 大介はみのりを引き合わせた。

「うちの関西時代の知り合いの娘さんで、兵藤みのりちゃん」

 みのりは折り目正しい挨拶をした。

「で、百合香の親友の斎藤だりあちゃん」

 だりあは黙ってお辞儀をした。