いつの間にか気がつけばだりあは、百合香を前に大介の話題ばかりを話していた。

「もしかして、ダーリャこそ大介さんのこと好きなんじゃない?」

 百合香は核心を衝いてみた。

「そっ…そんなこと、…ないって」

 消え入りそうな声でだりあは、耳まで真っ赤にしている。

「ダーリャだったら、パパさんも大介さんのこと気に入ってるし、いいんじゃないかなぁ」

 百合香は他人事のように言った。

「私はさ、ダメだったら他にイケメン探すからいいんだけど…ダーリャはずっと口説かれまくってる割には身持ちが固いからヴァージンだしさ」

「ちょっ…言わなくたっていいじゃん!」

 だりあは首筋まで真っ赤にして、このときばかりはさすがに(かく)()した。