部活動からの帰り、だりあと翔子は珍しく札幌駅のゲームセンターに寄り道し、二人でガチャを引いた。

 同じ黒猫の缶バッジが出た。

「…友情の証かも知れへんからつけとこ」

「そだね」

 二人で鞄につけ合った。

「大丈夫かな、変な風に見られたりせん?」

「自意識過剰だよ」

 二人はゲームセンターを出ると翔子は新千歳行、だりあは手稲行にそれぞれ向かって、コンコースで手を振って別れた。