ショートボブは千葉だりあという名前であった。

「言いづらいからダーリャでえぇか?」

 だりあは抵抗したが、

「あんたも往生際悪すぎやで。諦めるときにはスパッといき」

 まるで歯牙にもかけない。

 それどころか、

「パキパキした顔してんねんから、ダーリャのほうが売れるであんた」

 厚かましいばかりの強烈さである。

 だりあは歯が立たないどころか、太刀打ちもできなかった。