翔子はざっくばらんに、

「知らんなあ」

「実はあの子が、あなたがうちの体験レッスン受けるなら一緒に行ってもいいって」

「訳わからん無茶振りやなー」

 翔子は誰に対しても、容赦も遠慮もしないで言う。

「…まぁ、おもろいからえぇんちゃう?」

「えっ…」

 ショートボブが二度見した。

「大阪帰ったとき話のネタになりそうやから、見に行ったるわ」

 これにはショートボブが、

「…簡単に言わないでよ」

 と困惑した。

「あんたな、無茶ぶりはされたらし返すもんやで」

 翔子が一枚上手であった。