ともあれ。

 一事が万事そんな感じで、大阪時代のやり方を押し通す。

「別にえぇやん、通用してるんやし」

 気にもしない。

 四月の部活動の新人勧誘が始まると、様々なチラシを渡されるのだが、気に入らないと目の前で破いて、紙吹雪にし翔子は撒いてしまう。

「気に入らんもんは気に入らんねん」

 そこへ。

「あの…」

 アイドル部、と書かれたパンフレットを手にした学生が近づいてきた。

「あの子は知り合いですか?」

 見るとパンフレットを手にした、ショートボブの生徒がいる。