「前に言うてた好きな子って…」

「あれは優子のことじゃ」

 翔馬は背を向けてから、

「ずっと可愛い思うとった。顔も、仕草も、あとそのフリフリのヒラヒラの服も」

「えっ…」

「ほじゃけぇ、その服を活かせることしたらえぇん違うか?」

「ショーマ…」

 ずっと優子のそばにいてくれたのは、そういうことだったのかと初めて理解した。

 優子は自分の今までよく分からなかった気持ちも分かったようで、

「ショーマ、ありがと」

 今度は優子から翔馬へキスを返した。