タルカスのeruptionのオーケストラが終わると同時に、パフォーマンスは終わった。

 紙がウインチで持ち上がると、

「紫丁花祭」

 という文字の脇に「リラさい」とルビが振られ、日付が記されてある。

 自然と拍手が沸き起こった。

「…やったね」

 三人は顔を見合わせながら、達成感に包まれていた。

 ギャラリーにいた部員たちも、ようやく安堵した様子になって、

「みな穂先輩!」

 近くにいた英美里や優子が駆け寄ってきた。

「さぁ、次はみんなの番だよ!」

 みな穂は軽くウィンクしてみせた。