二人の談笑する姿はスポーツ新聞に掲載された。

 特に一時代を築き上げながら突然、人気絶頂のなか姿を消した藤子の姿は大スクープとして話題にあがり、

「長内藤子」

 という検索ワードが浮上し、トピックとしてののかの番組で特集されたことさえあった。

「ホントは人前に出るの苦手だったんだ」

 それを人間世界に引き出してくれたのはアイドル部であり、ののかであり、初代部長の澪であった。

「あれがなかったら、もしかしたらずっと札幌で引きこもっていたかも知れない」

 国立ライブのあと、藤子はインタビューに答えている。