水族館の前まで来ると、
「…逢いたかったんだからね」
ひまりは睨むような目つきから理一郎にしがみつくと、もう離さないと言わんばかりの力の強さで抱きついた。
「…ワガママ言って、ごめんなさい」
「いいんだよ」
グローブを外して、ひまりの頭を撫でた。
見ると、例の髪留めがある。
「やっぱり似合ってる」
ひまりは理一郎の唇に軽くキスをしてから、
「ありがと」
少し話そう、というとひまりは死角になりそうな、近くの磯浜にあった番屋を目指した。
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