るなとひかるは話を聞いていて、ひまりは大人の恋愛をしているのかも知れないという事実に気がついた。

 ひまりを大切に扱い、何かあれば正面切って向き合い話を聴き、しかも互いを思い遣りながら、タッグを組んで難問に立ち向かっている。

「理一郎さん、スゴいよね。ひまりを一人の女性としてきちんと扱ってくれてるし」

 まだ女子高生である。

 言うことを聞け、と頭の大上段から振りかぶって物を言ってくるスタッフとて、いない訳ではない。

「あーあ、世界中の男子がみんなそうやってレディを大切に扱ってくれたらなぁ」

 そうしたら、この世界の戦争も飢餓も減るかも知れない…というような、えらく壮大なことをひかるは言った。

 るなはるなで別に、

「…だから、ひまりは好きになったんだね」

 ストン、と腑に落ちた。