そこへ優子が戻ってきた。

「…?」

 優子は澪を、澪はレースまみれの優子を見て、それぞれキョトンとした。

「こいつが副部長の郷原優子」

 清正が紹介すると澪はピンと来たようで、

「あ、紅白で見た子だ!」

 英美里は優子の袖を引くと、

「初代部長の関口澪先輩」

 耳元でささやいた。

 優子は慌てて「副部長の郷原優子です!」と深々とお辞儀をした。

 様子が可笑しかったのか、

「優子ちゃんって、明るくて可愛らしいよね」

 澪が微笑んだので場がほぐれた。

 そこへひまりやるな、薫などメンバーたちが集まってくると、最後に美波が来た。

「…美波?」

「グッチー久しぶり!!」

 互いにハグをして再会を喜んだ。

「ワイは関口が教師になったら、顧問を譲るつもりでおる」

「それは私が免許取得してからですって」

 澪はメンバーの方へ向くと、

「…みんな、よろしく!」

「はい!」

 全員が揃った返事をした。