「先輩、夏バテで胃腸の調子が悪いっていうから心配で。ちゃんとした食事も摂れていないだろうなと思って」
さすが、するどい。自炊ができない人間が胃腸を壊したら、コンビニのおかゆかゼリー飲料に頼るしかなくなる。ランチの誘いを断って、給湯室でチンしたおかゆは味気なくてもの悲しかった。
「ありがとう、正直すごく助かった。実は昨日からまともなごはんは食べていなかったの。そのうえごほうびが一週間延ばされていたら、週の半ばでバテていたかも」
「先輩が倒れたら、企画部は大変なことになりますからね。おつまみは、入りそうですか?」
「うん。胃が少しムカムカするだけだから、さっぱりしたものなら大丈夫だと思う」
「よかったです」
そこで言葉を切った塩見くんは、おとなしく座っている私を見て微笑みかける。
「今日はさすがにお酒、持ってきてないんですね」
「あ、そういえば……。そんなこと考える余裕なく飛び出してきちゃったから」
そもそも今の状態でお酒を飲む気にはならない。また二日酔いになって、せっかく治りかけた胃腸を悪くしたら、自己管理能力を疑われる。
さすが、するどい。自炊ができない人間が胃腸を壊したら、コンビニのおかゆかゼリー飲料に頼るしかなくなる。ランチの誘いを断って、給湯室でチンしたおかゆは味気なくてもの悲しかった。
「ありがとう、正直すごく助かった。実は昨日からまともなごはんは食べていなかったの。そのうえごほうびが一週間延ばされていたら、週の半ばでバテていたかも」
「先輩が倒れたら、企画部は大変なことになりますからね。おつまみは、入りそうですか?」
「うん。胃が少しムカムカするだけだから、さっぱりしたものなら大丈夫だと思う」
「よかったです」
そこで言葉を切った塩見くんは、おとなしく座っている私を見て微笑みかける。
「今日はさすがにお酒、持ってきてないんですね」
「あ、そういえば……。そんなこと考える余裕なく飛び出してきちゃったから」
そもそも今の状態でお酒を飲む気にはならない。また二日酔いになって、せっかく治りかけた胃腸を悪くしたら、自己管理能力を疑われる。