「じゃあ、ルールを決めましょうか」

 話し合いの結果、お酒は私が用意すること、食材費は折半すること、塩見くんへの手間賃として、たまに私が豪華な食材やデザートを買ってくること――が決まった。

「うん、こんなものでしょうか。これで先輩も遠慮なく飲めるんじゃないですか?」
「そうね。でも、本当にいいの?」
「もちろん。来週からも、よろしくお願いします」

 お酒とおいしいおつまみ。週に一回のごほうびの時間。それがあればなんだってがんばれると思っていた。一度はそれが失われて、途方に暮れていたけれど……。

 再び私にビタミン剤を与えてくれたのは、名前も知らなかった後輩男子だった。最悪だった金曜日からこんな展開になるなんて、先週の私に予想ができただろうか。

「こちらこそ、よろしくお願いします」

 私が深々と頭を下げると、「先輩、かしこまりすぎです」と塩見くんが笑った。

 ここから始まる、毎週金曜日だけの特別な時間。来週はどんな『おつまみごはん』が食べられるのだろう。持ってくるお酒は、どれにしようか。

 もうすでに、次のメニューを楽しみにしている私がいた。