前半分が営業部、後ろ半分が企画部、という感じで乗り込んだとき、久保田が舌打ちしたのを私は聞き逃さなかった。
「そんなに必死にならなくても、前に合コンメンバーと仲良くやってるって言ってたじゃない」
「それはそれ、これはこれです」
旅行だというのに久保田はミニスカートにタイツ、ヒールのあるブーツだ。今まで、旅行に行くときもかわいらしい服装を崩さない女子を『女の子らしいな』という目で見ていたが、違う。旅先でも出会いを逃さないハンターなのだと、久保田のおかげでわかった。女子力の高さは、戦闘力なのだ。
「まあいいです。一泊二日ですし、時間はたっぷりありますから。営業部のメンズと仲良くなるチャンスなんて、めったにないですからね」
「はいはい。がんばって」
こうして私が無関心でいられるのも、久保田の好みが塩見くんとは真逆だからで。もしそうでなかったら、ひやひやしながら見守ることになっていたかもしれない。
塩見くんに彼女ができたら、毎週金曜日においしいおつまみが食べられなくなるからであって、それ以上の意味はないけれど。
「そんなに必死にならなくても、前に合コンメンバーと仲良くやってるって言ってたじゃない」
「それはそれ、これはこれです」
旅行だというのに久保田はミニスカートにタイツ、ヒールのあるブーツだ。今まで、旅行に行くときもかわいらしい服装を崩さない女子を『女の子らしいな』という目で見ていたが、違う。旅先でも出会いを逃さないハンターなのだと、久保田のおかげでわかった。女子力の高さは、戦闘力なのだ。
「まあいいです。一泊二日ですし、時間はたっぷりありますから。営業部のメンズと仲良くなるチャンスなんて、めったにないですからね」
「はいはい。がんばって」
こうして私が無関心でいられるのも、久保田の好みが塩見くんとは真逆だからで。もしそうでなかったら、ひやひやしながら見守ることになっていたかもしれない。
塩見くんに彼女ができたら、毎週金曜日においしいおつまみが食べられなくなるからであって、それ以上の意味はないけれど。