またある時のことである。はると帰ろうとはるの教室に向かおうとすると俺の教室の前にはるがいた。普段は俺から迎えに
行くのが当たり前になっていたので少し驚いた。はるにからかい口調で「おやおや、今日はお出迎えありがとうございます」と
言った。はるは笑いながら「たまにはこういうのも良いかなと思ってね、サプライズだよ」と言ってきた。これくらいの
サプライズならお互いが気にせずに受けれるからいいかもしれないな、と思っているとはるから「くしゅん」と音が聞こえた。
くしゃみだよな、と思いはるに「どうしたの?」と尋ねるとはるが「少し、風邪引いちゃったみたいなの。あ、安心してね、風邪は
うつらないようにしっかり予防するから」と言ってマスクを取り出した。はるからの風邪くらいもらってもいいんだよな、と
思ったが俺は受験生だ。風邪を引いても俺は頑張れるかもしれないがはるが気にすることは間違いない。そんな思いはさせたく
ないからな、と思いはるに「その辺は気にしなくていいけどね。でもどうして風邪引いちゃったの?薄着でもしてたの?」と
聞いた。するとはるは「んー、ちょっと最近一人で出かけてね。その時寒かったから風邪引いちゃったのかも」と言ってきた。
俺ははるが一人で出かけるなんて珍しいな、と思い「一人でって・・・どこ行ったの?俺も誘ってくれたら良かったのに」と
言うとはるは「んー。別にいいじゃん。それに亮介のことは誘えないし」と歯切れの悪い回答をしてきた。俺はその言葉にムキに
なってしまい「俺は誘えないってどういうことだよ。本当に一人で出かけたのかよ」と少し浮気を疑っているような言い方で
はるを問い詰めた。はるは「一人で出かけたのは本当だよ、信じて。亮介を誘えなかったのは・・・」とまだ口ごもっていたので
俺はカッとなり「なんで俺を誘えないんだよ。おかしいだろ」とさらに強く言った。はるは「あーもう!せっかくだからギリギリ
まで隠そうと思ってたのに!はい、これ!」と言ってお守りを渡してきた。俺はお守りを受け取りながら「ん?これは何?」と
聞いた。はるは「亮介、これから受験でしょ。だから亮介のために合格祈願のできる神社に行ってお守り買ってきたの!」と
言ってきた。嬉しさはあった。もちろん嬉しかったが色々とわからなくなってはるに「別にお守りなんて一緒に買いに行けば
良かったんじゃないの?」と聞いた。はるは「だから、それが本当のサプライズだよ!教室で待ってるだけじゃサプライズにしては
弱すぎるでしょ!」と言ってきた。なるほど、と思いもう一つ「なんでギリギリまで隠しておこうとしたの?」と聞いた。すると
はるが「その神社のお守りはね、願いを叶えたい人が最初に願ったことが叶うって言われてるんだって。受験のギリギリになって
渡した方が願いが強まるかなって思って」と言った。まぁ確かにギリギリの方が切羽詰まっているだろうからな、と思い俺は
はるに「本当にありがとう。これ、願いは口に出してもいいのかな?」と聞いた。はるは「良いんじゃないの?」と言ってきたので
「はるの風邪が早く治りますように」とお守りを握りしめながら言った。はるは驚いて「ちょっと、何言ってるの。そんなことに
願いを使っちゃダメだって。それに合格祈願のお守りなんだよ?おかしいって」と言ってきた。なので俺は「気持ちはすごく
嬉しいけどさ、合格は自分の力でするから大丈夫だよ。一番愛している人のことを願うのだって立派なお願いでしょ?」と言った。
はるは顔を真っ赤にして「そういうところがかっこいいけど・・・もう」と言って俺を軽く叩いてきた。さらに続けて
「せっかくそんな風にお願いするなら私とずっと一緒にいられますように、とかの方が良かったんじゃないの?」と言ってきた。
なので俺は「はるはさ、空気があってくれますようにって願うかな?」と言うと「願わないよ。だって空気があるのは当たり前
じゃん」と言ってきた。俺は「うん、当たり前のことを願うのはおかしいよね。そういうことだよ」と言った。少し考えて理解した
はるは「もう」と言って俺を小突いてきた。
行くのが当たり前になっていたので少し驚いた。はるにからかい口調で「おやおや、今日はお出迎えありがとうございます」と
言った。はるは笑いながら「たまにはこういうのも良いかなと思ってね、サプライズだよ」と言ってきた。これくらいの
サプライズならお互いが気にせずに受けれるからいいかもしれないな、と思っているとはるから「くしゅん」と音が聞こえた。
くしゃみだよな、と思いはるに「どうしたの?」と尋ねるとはるが「少し、風邪引いちゃったみたいなの。あ、安心してね、風邪は
うつらないようにしっかり予防するから」と言ってマスクを取り出した。はるからの風邪くらいもらってもいいんだよな、と
思ったが俺は受験生だ。風邪を引いても俺は頑張れるかもしれないがはるが気にすることは間違いない。そんな思いはさせたく
ないからな、と思いはるに「その辺は気にしなくていいけどね。でもどうして風邪引いちゃったの?薄着でもしてたの?」と
聞いた。するとはるは「んー、ちょっと最近一人で出かけてね。その時寒かったから風邪引いちゃったのかも」と言ってきた。
俺ははるが一人で出かけるなんて珍しいな、と思い「一人でって・・・どこ行ったの?俺も誘ってくれたら良かったのに」と
言うとはるは「んー。別にいいじゃん。それに亮介のことは誘えないし」と歯切れの悪い回答をしてきた。俺はその言葉にムキに
なってしまい「俺は誘えないってどういうことだよ。本当に一人で出かけたのかよ」と少し浮気を疑っているような言い方で
はるを問い詰めた。はるは「一人で出かけたのは本当だよ、信じて。亮介を誘えなかったのは・・・」とまだ口ごもっていたので
俺はカッとなり「なんで俺を誘えないんだよ。おかしいだろ」とさらに強く言った。はるは「あーもう!せっかくだからギリギリ
まで隠そうと思ってたのに!はい、これ!」と言ってお守りを渡してきた。俺はお守りを受け取りながら「ん?これは何?」と
聞いた。はるは「亮介、これから受験でしょ。だから亮介のために合格祈願のできる神社に行ってお守り買ってきたの!」と
言ってきた。嬉しさはあった。もちろん嬉しかったが色々とわからなくなってはるに「別にお守りなんて一緒に買いに行けば
良かったんじゃないの?」と聞いた。はるは「だから、それが本当のサプライズだよ!教室で待ってるだけじゃサプライズにしては
弱すぎるでしょ!」と言ってきた。なるほど、と思いもう一つ「なんでギリギリまで隠しておこうとしたの?」と聞いた。すると
はるが「その神社のお守りはね、願いを叶えたい人が最初に願ったことが叶うって言われてるんだって。受験のギリギリになって
渡した方が願いが強まるかなって思って」と言った。まぁ確かにギリギリの方が切羽詰まっているだろうからな、と思い俺は
はるに「本当にありがとう。これ、願いは口に出してもいいのかな?」と聞いた。はるは「良いんじゃないの?」と言ってきたので
「はるの風邪が早く治りますように」とお守りを握りしめながら言った。はるは驚いて「ちょっと、何言ってるの。そんなことに
願いを使っちゃダメだって。それに合格祈願のお守りなんだよ?おかしいって」と言ってきた。なので俺は「気持ちはすごく
嬉しいけどさ、合格は自分の力でするから大丈夫だよ。一番愛している人のことを願うのだって立派なお願いでしょ?」と言った。
はるは顔を真っ赤にして「そういうところがかっこいいけど・・・もう」と言って俺を軽く叩いてきた。さらに続けて
「せっかくそんな風にお願いするなら私とずっと一緒にいられますように、とかの方が良かったんじゃないの?」と言ってきた。
なので俺は「はるはさ、空気があってくれますようにって願うかな?」と言うと「願わないよ。だって空気があるのは当たり前
じゃん」と言ってきた。俺は「うん、当たり前のことを願うのはおかしいよね。そういうことだよ」と言った。少し考えて理解した
はるは「もう」と言って俺を小突いてきた。