私は目をつぶって、叫んだ。

「変態じゃないです」

初めて返事が返ってきた。

「すみ…ません……。
言い…過ぎました……」

私は目を合わせにくくなって、目線を下に向けて言う。

なら……。

「どう…して……。
私を………抱き」

「抱き締めたくなったんです。
君の目を見た瞬間に」

目?

私は目線を上げていく。

「僕は君が…。
好きです」

柔らかく笑う鹿みたいな顔の男と目が合い。

また、抱き締められた私。

同じ……。

私はまた鹿みたいな顔の男の胸板の所を強く押して、抱き締めるのを止めさせると、目を合わせずに言う。

「あなたは……。

人じゃないですね?」