「お父さん……。お母さん……。
僕は……」

狗岾…さんが、テーブルをはさんで座っている育ての両親を真剣な顔で見ています。

「お父さん! お母さん!
僕の話を聞いて下さい!!!」

狗岾…さんの育ての両親は、狗岾…さんの隣に座っている私を出会ってからずっと見ているのです。

「あの……。
狗岾…さんから…大事な話があるので……」

「大事な話?」

「何だ?」

狗岾…さんの育ての両親が、狗岾…さんを見る。

「お父さん……。お母さん……。
…僕は……。
人じゃないんです」