「飼い主、見つかって、良かったですね」

「そう…ですね……」

助けたダルメシアンは、赤い首輪に飼い主の住所と名前が書かれていたので、飼い主の元へとすぐに帰す事が出来ました。

「あの場所、危ないですね。
下が崖なのに、それを教える看板が一つ立ててあるだけで、柵が全くない」

「自分も…驚きました……」

6年も経っているのに……そのままで……。

「洸ちゃんが気づかなければ、あのダルメシアンは、崖から落ちていたかもしれませんね」

「狗岾…さんが居たから……落ちなかったんでです……」

私が気づいても、落ちてました。


私も…一緒に……。