「洸ちゃんは、お父さんにも、お母さんにも、叔母さんにも好かれているんですよね?」

「…はい」

「洸ちゃんは、人に好かれているんですよね?」

「……はい」

「なら、僕は。
人、で良いですよね?」

「狗岾…さんは、人じゃないです!」

「どうしてですか?
洸ちゃんは、人に好かれて」

「そうですけど。
お父さんも、お母さんも、叔母さんも、私を好きでも。私と目が合ったら、必ず愛情表現をしたりしません!」

狗岾…さんだけです!!!

それに!!!

「私と狗岾…さんが初めて出会った渡り廊下は、普通じゃない人と、幽霊しか通り…」

幽……霊?

「僕は……まともな人だと思ってるんだけどな……」

「狗岾…さんは!
幽霊……なんですね?」