「あの時……私を守ってくれたあなたを、今度は私が守ってあげたいと思って、あなたを育てたの……。
お金のためじゃないわ……」
「本当……ですか?
私は……父にも…母にも…叔母にも……。
好かれてるんですか?」
「そうよ。
兄さんも、義姉さんも、私も、洸の事が好き。大好きよ。
洸は人に好かれているわ」
私が好きなら……。
「どうして…父も、母も、私に会いに来ないんですか?」
私が叔母と暮らすようになってから、一回も私に会いに来ていません。
「プレゼント…あのキーホルダーだって、私に直接渡せば良いのに何で…」
「洸に会ってしまったら……家に連れて帰ってしまいそうで怖いって……。
よく義姉さんと連絡を取り合っているけど、あなたの事ばかり聞いてくるわ……。
本当はものすごくあなたに会いたいはずよ……」
「叔母さん……」
「何?」
「私、会いに行ってきます。
父と、母に……」