「ご来賓の皆様に謹んで申し上げます」
フィナンシェはまっすぐに顔を上げ、万座の法廷に響き渡る程の大声で話し出した。
「私は麻の奴隷、名付けられし名はフィナンシェ。こちらにおられる偉大なる我が主、アドイス合衆国高官のご子息にして秀逸なる菓子職人のウィリアム様に名付けられし者。私がまだ名を持たぬ卑しき境遇の折り、無実のウィリアム様を毒殺せよ、と伯爵家の侍女に命じられました」
意表を突かれた法廷内はまるで無人の建物のように、物音一つしない。
思いもよらぬフィナンの発言に、裁判官も検察官らも、茫然と彼女を見つめるしかなかったのだ。
フィナンシェはまっすぐに顔を上げ、万座の法廷に響き渡る程の大声で話し出した。
「私は麻の奴隷、名付けられし名はフィナンシェ。こちらにおられる偉大なる我が主、アドイス合衆国高官のご子息にして秀逸なる菓子職人のウィリアム様に名付けられし者。私がまだ名を持たぬ卑しき境遇の折り、無実のウィリアム様を毒殺せよ、と伯爵家の侍女に命じられました」
意表を突かれた法廷内はまるで無人の建物のように、物音一つしない。
思いもよらぬフィナンの発言に、裁判官も検察官らも、茫然と彼女を見つめるしかなかったのだ。



