「じゃあ、歳は?」
「多分……13です」
曖昧な返事しかしない自分を、少年はなじると女は覚悟した。だから少年の一際明るい声に思わず顔を上げたのだ。
「やったね!僕よりお姉さんだ!」

驚いた事に、彼は両手で女の右手をぐっと引っ張って立たせる。
「そんな所に座り込んでないで早く立ってよ!お家に入ろう!」
少年は戸惑う女を引きずるようにして館に飛び込んで行った。