フィナンは誰もいない部屋へ深々と頭を下げた。そして、すぐ右隣の自室へ入った。部屋の隅には専用のスタンドから吊るされた鳥籠が置かれている。金色の籠の中には純白の鳩が1羽、キョロキョロとフィナンに視線を送っていた。
彼女はこの鳩が苦手だ。
ルビーのように真っ赤な瞳が血のように見えて怖い。雪のような純白の羽毛も、美しいというより寒々として、何だかよそよそしい。
それにあの非道な侍女が連絡用にフィナンに手渡した鳩なのだ。
なぜかこの鳩にじっと見つめられると、あの侍女に終日監視されているような緊張感すら覚える。
彼女はこの鳩が苦手だ。
ルビーのように真っ赤な瞳が血のように見えて怖い。雪のような純白の羽毛も、美しいというより寒々として、何だかよそよそしい。
それにあの非道な侍女が連絡用にフィナンに手渡した鳩なのだ。
なぜかこの鳩にじっと見つめられると、あの侍女に終日監視されているような緊張感すら覚える。



