しばらく馬車を追いかけたフエゴだったが、300メートル程行ってようやく気が済んだのか、トテトテと歩いて館へと引き上げてきた。
庭園入口の淡いピンク色の蔓薔薇を這わせたアーチを抜けて裏庭に戻ると、フィナンシェはさっきの姿勢のまま地面に倒れていた。
自分では起き上がれない程ひどい怪我なのか?
驚いたフエゴはキュッキュッ!と鳴きながら、心配そうに彼女に近づいた。
そして頭の側に回り込むと、腕の下に隠れた彼女の顔をそっと覗き込んだ。その時、彼の耳にフィナンの小さな呟きがかろうじて聞き取れた。
庭園入口の淡いピンク色の蔓薔薇を這わせたアーチを抜けて裏庭に戻ると、フィナンシェはさっきの姿勢のまま地面に倒れていた。
自分では起き上がれない程ひどい怪我なのか?
驚いたフエゴはキュッキュッ!と鳴きながら、心配そうに彼女に近づいた。
そして頭の側に回り込むと、腕の下に隠れた彼女の顔をそっと覗き込んだ。その時、彼の耳にフィナンの小さな呟きがかろうじて聞き取れた。



