「何が、私の一存だ！考える頭もない奴隷女が！お前は考える必要なんかないんだよ！いい機会だから教えといてやる。それはいざとなったら、お前がすべて責任を被って自決しろってこった！勝手に敵国のガキを殺した狂女って事でな！あの侍女の婆さんにおだてられて、いっぱしの国士にでもなったつもりか!?お笑い草だぜ！誰も責任を取らないための便利な捨て駒だよお前は！判ったら口答えなんかするな！『はい、旦那様』以外の言葉を覚える必要はないんだよ!バカ女が!」
男は侍女にも不満があったらしい。
フィナンシェに暴力を振るう事で、仕事上の鬱憤晴らしをしているとしか思えない異常な激昂ぶりだった。