担任と話していた茶髪の人もこちらに来ていたので、ちらっと顔を見ると、信じられないくらい美人だった。
顔の色も信じられないくらい白くて、なんだか触れたら消えてしまいそうな天使のような人で、見惚れてしまう。
「じゃあな水瀬、無理はしなくていいけど、また顔見せに来てくれよ!」
担任は、その人の肩をポンと叩いた後そう言って、その人が少し困ったような顔をしながら出ていくのを見送った。
あの綺麗な人、水瀬さんって言うのかぁ…
あんなに透明感のある人初めて見たし、名前もぴったりで素敵だな。
けど、どうしてだろう。
水瀬って名字、どこかで聞いたことあるような…?
「おっ、伊東!来てくれてありがとうな!すぐ準備するから、中庭の花壇に先行っててくれるか?」
「わかりました。」
綺麗な人を見送った後、私に気が付いた担任は、そうだった!みたいな表情をしながら奥に何かを取りに入って行った。
…先生が呼び出しておいて、忘れてましたみたいな顔するのはダメでしょ、なんて心の中で文句を言いつつ、指定された中庭に移動。
すると、そこには珍しく先客がいて、しかもその人はさっき職員室で見た水瀬さんという人だった。