新一年生はそれぞれお辞儀をした。

赤橋(あかはし)あやめです」

 もとはバドミントン部にいたが、

「リラ祭のののか先輩に憧れて来ました」

 ののかは、少し照れ臭そうに頬を赤らめた。

鮎貝(あゆかい)みな穂といいます」

 実は、とみな穂は、

「ホントは藤子ちゃんに憧れてマネージャーになりたかったんですけど、メンバーもいいなって」

 これには思わずマヤが、

「もう、この子は欲張りなんだから」

 とツッコミを入れた。

「みな穂ちゃんは背があるけど、何かスポーツやってた?」

「少しだけ水泳してました」

「水泳ね…水泳は美人多いよね」

 無駄なものが水で削られるからかな、とマヤがボケをかますと、

「そんな、砥石じゃあるまいし」

 雪穂がツッコんだ。

 夕方まで優海の家で過ごしたあと、お開きとなってこの日はわかれた。