茉莉江はいきさつも話した。

「私は人気投票って、正直なんかセクシャルな物を商売みたいにしてるみたいで、あんまり賛同出来なかったんだけど、うちの高校って、周りがほとんど共学で男子の来る率が高いし」

 ライラック女学院の周りは共学が四校、工業高校とコンピューター系の高校がそれぞれ一校ずつある。

 そうした他校からの要望も寄せられたらしい。

「だから、一応投票だけしてもらえば、何とかなるかなって」

 澪はしばらく考え込んでいたが、

「条件があるの」

 と切り出した。

 まずは、

「それなりに準備をするための、時間と予算の問題を解決して欲しい」

 写真の撮影もある、と言うのである。

 それに、

「今回はアイドル部が依頼した訳ではない、ということを明確にしてほしい」

 それが何とかなれば大丈夫、と澪は答えた。

「無理を聞いてもらって助かりました」

 茉莉江は安心したのだが、

「それじゃお金は、生徒会持ちってことでよろしく」

 これには茉莉江も少し苦い顔で、やられたといったような顔相をした。