みな穂は少し部長らしくあろうとしていたのか、
「確かにセラミックスには問題がある」
でも、とみな穂は、
「それでも仲間だから信じなきゃいけない。だけど、私にはその動機が見つからないし、どうしたらいいか分からない」
とも言った。
「みな穂は素直だよね」
あやめは答えた。
「私がアイドル部に行きたいって相談したとき、みな穂はそんな世の中はきっと甘くないよって言ったよね」
「うん」
「あのとき、それでもみな穂は止めなかったよね」
「だってあやめの人生だもん」
「それで、きっと厳しいかも知れないけど、頑張るって決めたんだよね…それを思い出した」
みな穂は黙ってあやめの頭をなでた。