当然のことながら、学校行事以外の活動休止は話題をさらった。
様々な憶測も流れた。
だが。
個別の活動は止めていなかったので、sea snow irisはライブ活動をしていたし、すみれのソロアルバムのレコーディングも続行していた。
そうした中。
七月から地元のFMラジオでレギュラー放送の番組も始まった。
九人もラジオブースには入れない。
「当番決めて、二人ずつ出よ?」
最初は比較的トークの上手いマヤと、知名度のある雪穂が出た。
「この組み合わせはなかなかないよねー」
などと話しながらマヤのボケに雪穂砲が炸裂する内容は反響もあり、露出を抑えた中でもあったので、次第にリスナーも順当に増えていった。
夏休みの合宿の際には、機材を祝津の合宿先へ持ち込んで、夏休みスペシャル版として九人全員でラジオに出た。
休止以来初めて九人揃っての登場に、
「アイドル部復活!!」
などとも書き込まれたが、後にこの回以降はしばらく先まで、スペシャル版はなかった。
学業を優先し、みな穂が国語で赤点を取ってしまったときなど、
「とーこ先生の現代文タイム」
などというミニコーナーまで立ち上げ、ちょっとした語学番組のようなことまでした。