表彰式では、唯に真っ赤な優勝旗が渡された。

 ついで藤子に優勝楯。

 準優勝高とともにメダルを授与され、最後はバックスクリーンを背景に記念写真を撮影。

 表彰式が終わると、廊下で清正はメンバーを探した。

 いた。

 向こうでも千波が見つけたらしく、

「取ったよ! 先生、てっぺん取ったよ!」

 千波とすみれが駆け寄って抱きついた。

「ようやったなぁ」

 ここで実感が沸いてきたのか、

「お前ら、どえらいやっちゃで…」

 何がなんだか分からなくなってきている。

 しかし少し冷静になってくると、なぜか藤子がいない。

「一人足らんやないか」

「藤子ちゃんは、新人賞の授賞式に行きました」

 しばし考えてから、

「そっちも取ったんか…!!」

 清正は目が回りそうになっていた。