私もすみれちゃんと同じ意見かも、と藤子は言う。

「だって私にしたって最優秀新人賞じゃないし、アイドル部にしたってまだ本戦前だし。いちばん油断したらいけない時期なんだよ」

 唯は深くうなずいてから、

「やっぱりシッカリしてるわ、幼稚園から知ってるけど」

 思わず笑ってしまった。

「それに、もし両方ダメなら糠喜びなんだよ? 私は悪いけど、両方取るつもりで臨んでるよ」

 珍しく藤子が強気なことを言ったので、

「熱ない? 大丈夫?」

 思わず唯が藤子の額に手を当てた。