約二時間近いフライトのあと羽田空港に着くと、横浜へ進学していたののかが迎えに来ていた。
「陣中見舞いだよ」
そういうと、横浜駅で買い込んだ崎陽軒のシウマイ弁当と緑茶を渡し、
「腹が減っては戦は出来ぬ、なんてね」
澪から御守を渡された話を唯がすると、
「私たちには叶えられなかった夢だからね…」
エントリーの段階で七人以上いなければ参加できなかったのである。
一時間ばかり待っていると、茉莉江に付き添われて清正が眼帯をつけた状態で到着した。
メンバーは清正を囲むと円陣を組み、
「先生のためにも、てっぺん取るぞーっ!!」
「おーっ!!」
唯を中心に気合いを入れる。
「それにしても、犯人は見つかったの?」
茉莉江はののかに、
「すぐ逮捕はされたみたいだけど…」
とだけ答えた。
ひとまず、合宿施設のある茅ヶ崎を目指した。