午後から部室に塗装の乾いたテーブルや棚を運び入れ、物理室から運んで来たDVDやらブルーレイ、あるいは振り付けや曲についてまとめたファイルなどを並べると、

「やっと部室らしくなったね」

 このあとパソコンとプリンタが入れば完了、というところまで来たので、少しは気が楽になったらしい。

「問題はダンスレッスンなんやが」

 図書室の脇の階段から屋上に出られる、というのである。

「鍵は事務から合鍵をもらったから、部長に渡しとこうかなと」

 清正は息をついた。

「屋上使えるんだ?」

 澪は屋上の存在すら知らなかったらしい。

 「…それで、部長は誰にしようかと」

 通常なら澪かののかであろう。