放課後になり再び図書室にやって来れば、ギャラリーが増えていた。
「あっ! 来たよ! ボクたちの白雪姫!」
「へー、どうでもいい」
「ホンマやぶえっくしゅんッ!!」
「んー……?」
「可愛い女の子だねー」
「……」
「こらこら、みんなバラバラに言っては挨拶ができないでしょう」
「…………あはは」
いつもと少し違う光景を目の当たりにして、なんて反応すればいいかわからなかった。
さすがの私でも、扉を開けたら部屋に二頭身の小人達がわらわらといたらびっくりして言葉が出ない。
授業中はずっと寝てしまっていたから、まだ寝ぼけてるのかな。
「何そこでぼんやり突っ立ってるの? さっさと入りなよ」
「高雅さん」
白雪姫の本を片手に、高雅さんが訝しげな視線を向ける。その冷たい視線を見ていると、さっきの栗谷先生との会話を思い出して思わず顔を逸らしてしまった。
今のはちょっとあからさますぎたよね。変に思われてないといいけど……。