「ところで、なんでリンゴを盗んだのよ?」

「……そ、それは……ゴニョゴニョ……。」

「言いたくないなら、言わなくてもいいわよ。」

「……じ、実はイジメられてて……リンゴを沢山盗んでこいって言われたんだ……。」

「!?そうだったの!?誰にイジメられたの!?」

「昔からよく遊んでた友達なんだけど、最近その子の親が経営している会社が上手くいってないそうで、家族仲が良くないそうなんだ。その腹いせに僕をイジメてくるんだ。」

「全然、ノアは関係ないじゃない!?そんなこと、やめてって言ったらいいわよ!!」

「そうなんだけど……、その子は友達グループの中心人物でもしも逆らったりしたら、そのグループから入れてもらえなくなるかもしれないんだ……。」

「そうなのね……、難しい問題ね……。親には相談したの?」

「恥ずかしくて言えないよ……。自分の子供がイジメられてるって知ったら悲しむだろうし……。」

「……。分かった!!この私がノアを助けてあげる!!」

「えっ!?どうやって!?」

「私、こう見えても強いのよ!!コテンパンにしてやるわ!!」

「だけど、そしたらグループに入れてもらえなくなるよ!!」

「大丈夫よ!!ノアをグループに入れなきゃ、この私が許さないって言ってあげるから!!」

「それって脅しなんじゃ……。」

「そうとも言うかな?」