ハンプトン子爵令嬢が家に帰っていると、

「「ちょっと待ってー!!!」」

誰かが叫んでいる。

ハンプトン子爵令嬢は、振り返った。

遠くから少年が慌てて走ってきた。

そして、ハンプトン子爵令嬢のところまで辿り着いた。

「はぁ、はぁ……やっと、見つけた……!!」

少年が顔を上げた。

「「君はリンゴ少年!?」」

「リンゴ少年ってなんだよー!嫌だ!」

「じゃあ、リンゴ泥棒?」

「もっと嫌だーーー!!!」

「ごめん、ごめん。じゃあ、なんて呼べばいいの?」

「……ノア。」

「分かった。ノアね!」

「……この間は、助けてくれてありがとうな……。」

「もしかして、そのお礼を言うために私を探してたの?」

「えっ!?それは……その……えっと……なんて言うか……えーと……そうとも言うかな?」

「……素直じゃないのね。」

「!?……うるさいっ!こういう性格なんだから仕方ないだろっ!!」

「まるで私みたい。」

「えっ!?」

「私も素直じゃないから。」

「ふーん( ・-・)一緒かよっ!気持ち悪!!」

「……シバいたろか?(^_^;)」

「おっかねぇや!!(((((((・・;)」

「なによぉーーー!!!!」

ハンプトン子爵令嬢とノアは二人で騒いでいた。

それを近くで見ていた女の子が母親に尋ねる。

「ママー、あの人達なにやってるのー?」

「ダメよ!!関わっちゃダメ!!分かった?」

「はーい!」