そして、当日。

ワンワン民族が訪問に来た。

王と王妃が出迎えた。



※そして、これから出てくるワンワン民族の言葉は外交官が通訳して翻訳済みです。



「ご訪問いただきまして、誠にありがとうございます。とても嬉しく思います。」

「こちらこそ、ありがとうだワン。今日の訪問を心から楽しみにしていたワン。どうぞ、よろしくお願いするワン。」

「まずは、城下町で今流行りの食べ物をお召し上がりになりませんか？」

「それは良いワンね！よろしくお願いするワン！」







ワイワイ、ガヤガヤ。

「ここが城下町かワン。とても賑わっているワン。色んな食べ物の匂いがするワン。よだれが出てくるワン。

ん？あの丸い食べ物はなんだワン？」

「あれは、たこ焼きと言う食べ物です。中にたこが入っています。食べに行きましょう！」

モグモグ。

「なんて旨いんだワン！こんなの食べるの初めてだワン！」

「気に入ってもらえて良かったです。他にも、こんなのも流行っています。」

「これは、なんだワン？パスタにも似ているワンな？」

「これは、焼きそばと言います。野菜や肉などを入れて、甘辛いソースで味をつけています。どうぞお召し上がりください。」

「では、いただくワン。」

モグモグ。

「旨いワン！！この甘辛いソースが良いワンな！」

「ありがとうございます！では、次はお好み焼きはいかがですか？」

「お好み焼き？なんだワン？」

「この鉄板にこの具が入った生地を流し込んでください。だんだん、焼けてくるので焼けてきたら裏返してください。」

「おー！焼けてきて、良い匂いがするワン！ひっくり返すのが楽しいワン！」

「喜んでくれて嬉しいです！」

「この国には珍しい食べ物が沢山あるんだワンな！楽しかったワン！ありがとうだワン！」









そのあとは宮廷の庭園の花を見たり、休憩をしたりくつろいでいただいた。

その間、ティムは父に晩餐会の念押しをされた。

「ティム、ちゃんとセッティングやってくれてるんだろうな？」

「はい！大丈夫です！バッチリです！」

「そうか。ならよい。」







そして、晩餐会が始まった。



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オマケ



城下町のとある娘が独り言を言っていた。



「あの通訳の後ろにいた人って、ティム王子だったんじゃないの？？？

確か、最後はリリーって言う伯爵令嬢と結婚したわよね。それで、婿に行ったのよね。その後、ティム王子はどうなったかはゲームのストーリーでは書かれてなかったけど、まさかまたこっちに戻ってきて宮廷の仕事してるなんて思わなかったわ。

しかも、たこ焼きに焼きそば、お好み焼きをワンワン民族に紹介するなんてね。

私がこの世界に来てしまって、この世界の食べ物が最初は馴染めなくて、日本の食べ物が恋しくて自分で日本の食べ物を作って食べてただけなのに、だんだん広まって今では城下町の人が真似してお店を出すことになるなんてね。

あーあ、だけどいつになったら元の世界にに戻る方法が見つかるの？？

ずっとこの世界に居続けなきゃいけないの？？」