「こんなにもあるんですね。意外でした。」

「そうだね。歴史の本に書いてあるけど、昔は魔法を使える人たちが結構色んなところにいたみたいなんだ。だけど、今はその数も減ってしまって、魔法を使える人は珍しい存在になっているんだ。」

「へー。そうなんですか。なんでそんなに減ってしまったんですか?」

「それは、戦いの道具に利用して、魔法を使える人たちを戦いの最前線に行かせたんだ。そして、魔法を使える人たち同士を戦わせて、だんだん数が減っていったんだ。」

「なんで戦っていたんですか?」

「飢饉があって、食料がなかなか手に入らなくなった国が食料の蓄えがある国に攻めて、食料を奪おうとしたんだ。」

「うわー。それはやってはいけないことですね。」

「そうだね。でも、今は争いはないよ。」

「何でですか?」

「争いを止めるために、一人のスッゴク強力な魔法を使える人が立ち上がり、魔法で飢饉をなくならせたんだ。作物が実り、みんな食料に困らなくなったんだ。」

「そんな凄いことできるんでしたら、その魔法をもっと早く使ってほしかったですよね!」

「だけどね……その人は、その魔法を使って消えてしまったんだ。」

「えっ!?消えてしまったんですか??」

「そうなんだ。だから、その魔法を使う代償に自分が消えてしまうことを知っていたから、なかなか使わなかったんじゃないかな?」

「では、その人は自分を犠牲にしてみんなを助けたんですか!?」

「そういうことになるね。たぶん、戦いをなんとか終わらせるために覚悟を決めて自分が犠牲になったんだろうね……。」

「そんな……悲しすぎます……。」

「そうだね……。ところで、なんで君は魔法や実際にあった不思議な現象について知りたいの?」

「実は、私はこの世界の人間ではないんです!魔法関係や実際にあった不思議な現象について調べて、魔法とかで元の世界に戻れないかと考えているんです。」

「そうなんだ。だいたい分かったよ。」←全然分かっていない。