「あーー疲れたぁーー。

まだ着かないんですかーーー???」

「うるさいわっ!!静かにしろ!!!もうすぐ家に着く!」

「のどが渇きました。」

「水持ってるだろ!勝手に飲んでくれ!」

「ティム様の奥様ってどんな人ですか?」

「なぜ、今、それを聞く?」

「別にー、ただちょっと気になっただけですよー。

盗賊がティム様を襲ったじゃないですか?ティム様の命を狙ってるだけならいいんですが、ティム様の奥様を人質にとられたりしたら怖いよなぁと思って。」

「実は私も、それを考えていたんだ。」

「やっぱり奥様のことを心配しますよね。」

「ああ。」



「「キャーーーーー!!!」」

女性の悲鳴が聞こえてきた。



「私の家から聞こえた!!」

「えっ!?」

ティムは、急いで家に駆け込んだ。

そこには、ティムたちが想像していた事態ではなく、なぜか盗賊が伸びていた。



「だっ大丈夫だったか!?リリー!?」

「ティム!!やっと戻ってきたのね!!ずっと待ってたんだから!会いたかったわ!ティムが国王陛下を毒殺しようとして捕まったと聞いたときは、ビックリしたんだから!

だけど、ティムの疑いも晴れて良かったわ!」

「ああ。心配をかけて悪かった。

お義父さんが私の疑いを晴らすために、宮廷へ駆けつけてくれて助かったよ!」

「それは良かったわ!もともとは、お父さんがミリーのお世話をしたいばっかりに、ティムに無理に自分の仕事を押しつけたから、お父さんが悪いのよ!って言ってやったのよ!

そしたら、ティムを助ける気になって宮廷へ行ってくれて良かったわ!」

「そうだったのか……。ありがとう、リリー!」



「あのー、久しぶりに夫婦で話してるところ悪いのですが、なんで盗賊が伸びてるんですか?」

ティムの護衛が尋ねた。

「それは、私がやりました。」

リリーの側にいた執事が答えた。

「「一人で5人も!?」」

ティムと護衛は驚いた。



「はい。急に家に侵入してきたものですから、なんとしてもリリー様たちを守らなくてはと思い、倒しました。」



普通は必死に守ろうとは思っても、なかなか5人も一人で倒せないだろ!とティムと護衛は思った。



執事は平然と、こんな人数なんともないですよ。と一言付け加えた。

ティムと護衛は、さらに驚いた。