「じゃあ、一部の凄く賢い魔術師がエマ殿下に変身したということかしら?」
「悪用されないようにしようと考える魔術師は、悪いことをしないわよ。」
「そうよね。じゃあ、一体誰がエマ殿下になりすましたというの??」
ハンプトン子爵令嬢も田中さんも悩んでしまった。
「単純に考えたら、エマ殿下とアリア嬢の関係を悪化させることでメリットがある人だろうな。」
アベラード卿が答えた。
「えっ?私とエマ殿下の関係を悪化させてメリットがある人って一体誰よ?」
「やはり、エマ殿下とアリア嬢に接点のある人物じゃないか?」
「私とエマ殿下に接点のある人物といえば、同級生しか思い浮かばないわ?」
「じゃあ、同級生なんじゃないか。」
「えっ!?」
「同級生でエマ殿下とアリア嬢の関係を悪化させてメリットがある人物はいるか?」
「私には分からないわ。そんなこと本人にしか分からないわ。」
「じゃあ、その本人を暴き出してやりましょうよ!!」
田中さんが意気込んで言った。