私は高校生の頃、痛恨のミスをしたかもしれない。

それを寡黙な学園生活をおくっていた私には「罰ゲーム」として相手にしなかったのだが。今思い出してみると、あれは「マジの告白」だったのかもしれない。

私は美少女とツルむ傾向にあったから、利用しようと思われたのかもしれないが、気になったので此処にとろする事にする。

セーラー服を着てお尻まで届くみつあみをたらしていたからかな?

N君と話したのは一度きり、風邪をひいても通学する私は授業中、痰のからんだ咳をしていた。

「頑張れ」とN君は小さい声でエールをくれた。私は「どうも」と想うだけだったのだが。その時分、文芸部で処女作が新聞に一部掲載されたから、その応援かもなと、空想していた。

桜並木が秋色の化粧をした時分、それは行われた。

ある朝、土埃を匂わすユニフォームを着た野球部全員による学門からの挨拶。そしてN君に「付き合ってください」と言われた。美少女をはべらす私を美人局にしたいのかな?と平凡な顔をした私はスルーしたのだが「Nが駄目なら俺は」と言うよく知らない彼の方がカッコいいなと私はこっそり思った。それだけの話なのだが、私は毎日授業の一時間前に教室に入り、黒板を雑巾で綺麗にしてから宿題をしている。だから、よく知ってたなと感心した。そして、うーん、心根が良いのはN君だけど、私はもう一人の彼のイケメンさすら、自分が傷つきたくないから、スルーしたのだ。ちょっと気になったが、野球部全員つれて壮観な告白を行ったN君と少しでも話してみたら良かったと、あの時の私に教えてあげる事にした。

私のどこに「付き合いたい」と思わせる面があったの?




あとがき
実話です。美少女馴れしていた私はこの出来事に上手く対応できませんでした。美少女じゃあるまいし、私なんかに「そんな気になる訳ないじゃん」と思っていたからです。打算的に思えば、N君じゃないイケメンの方に友情でもいいから関わって、男子馴れしとけば良かったという酷い私もいました。N君とイケメン君コクってくれて、ありがとう。野球部全員の壮観な光景は私の素敵な思い出になりました。


20.04.16.宝希☆/無空★