「それなら月曜の昼休み、空けておいて」
「わかった」
「――じゃあ俺、部活行くから」


 素っ気なく話を終わらせた真鳥は、さっさと背を向け遠ざかっていった。
 彼の後ろ姿を見送っていると、誰かの気配を感じ、そっと振り返る。


「――結衣?」


 ちょうど階段を降りてきたのは、蓮先輩だった。


「今……、真鳥君といなかった?」
「……はい」
「前も一緒にいたね、彼に何か相談ごとでもあるの?」


 動物園のときのことを言っているのだと思う。
 あれは誤解されても仕方ない。
 ただの同級生に額を触られているなんて、明らかに不審だ。

 真鳥は『熱があるか確かめていた』と誤魔化したけど、はたから見れば、友達以上の関係と勘違いするだろう。