2週間後。

 季節は秋になって来た。

 新婚なのに何も干渉しない悠大と一緒に暮らし始めた嶺亜。

 そんな2人のところに突然居候としてやって来た、社長秘書の和也。


 口は悪くて上から目線の和也は、社長の悠大に命令口調。

 そして挑発的な態度て嶺亜に手を出そうとする。


 干渉しないを決めていた悠大だが、和也の行動にやきもきさせられ判らない感情が込みあがって来たのを感じた。



 
 2週間経過しても、相変わらず悠大は家でご飯は一切食べない。

 朝早く出かけてしまい夜は帰って来る早々部屋に入って、降りてこない。


 嶺亜とはほとんど顔も合わせない、会話もしない日々。



 時々、嶺亜が要件がありメールを送ってもたまにしか返事は来ない。


 悠大からの返信はいつも「分かりました」だけだった。


 
 生活費はいつも悠大が、リビングに封筒に入れて置いている。

 月に2回ほど、15万くらいはいっている。




 今日は休みで嶺亜もゆっくりと過ごしている。

 和也は昨夜遅くまで起きていたようで、また寝ている。


 悠大は起きていても部屋でこもっていて下りてこない。



 嶺亜は掃除をして洗濯をして、悠大のシャツのボタンが取れそうになっているのを見てボタンをつけなおしている。



 遅く起きてきた和也が、そんな嶺亜の姿をじっと見ていた。





 しばらくして和也が遅い朝ご飯を食べ始めた。


 休みの日の朝食はパンがいいと言って、トーストを焼いてもらい目玉焼きを焼いてもらった。


「わぁ、目玉焼きにハムまでついているんだ。嶺亜さんって、料理上手なんだなぁ」

「ずっと作っていましたから。サラダもあるので、食べて下さいね」


 和也は食べながら、ふと2階を見上げた。


 悠大は朝ご飯を食べていない様子だ。

 またコンビニで買ってきたのか?


 和也はそう思った。