良二はすぐにでも空を抱きたかった。

 だが・・・

 なんだか見ているドキドキ感が、今は面白く感じた。

 見えそうで見えない空の下着・・・

 胸元も、胸の谷間が見えてそそられる。

 
 初めての時は、空から迫って来られて驚くばかりでじっと見ている余裕がなかった。

 間近でゆっくり見ていると、綺麗な肌をしている空。


 首筋も滑らかで、鎖骨も綺麗…腕も細くて足も細い。

 背丈が高くても、華奢な女性にしか見えない。


 そんな空の事を、何故他の男がほっておいたのか理解できない。


 傍にいると、とても魅力的で胸がキュンと鳴る…


 なんだかそっと触れないと、壊れそうなくらいで。


 ゆっくりと、良二は空の手に手を重ねた。


 手を重ねられると、空はそっと良二を見た。


 目と目が合うと、良二はそっと微笑んでくれた。

「空ちゃん。愛しているよ…」

 愛していると言われると、空は頬を赤くした。


「ねぇ…。あの時、なんで突然、俺の所に来てくれたの? 」

「だって…先生の事、みんな悪く言っていたから。我慢できなくて…。先生は起たない人じゃないって、私には判るから。だから私が、先生にちゃんとできるんだって教えたら。先生も、自信もってくれると思ったの。…起たないって思い込みだって、思ったから…」

「空…」

 ギュッと空を抱きしめた良二は、とても愛しさが込みあがってきた。

「嬉しい。俺の事、そんなふうに思ってくれたなんて」

「だってね。診察してもらった時、私の胸がキュンって鳴ったの。だから…全部あげてもいいって思ったの…」

「空の初めて。俺がもらえて嬉しい」

 額と額をくっつけて、良二と空は微笑み合った。