ううん、一番不安なのは私じゃない。

私が支えるって決めたんだ。

ゆっくり扉を開いて、足を踏み入れた。


こちらに顔を覗かせて私を見た幼なじみがつぶやく。

いつか言われるってわかってた言葉を。


「はじめまして……?」



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私、七瀬(ななせ) 咲雪と岬(みさき) 結翔、結くんは幼なじみ。

家もとなり、幼稚園から高校まで同じ。

勉強も運動も苦手だった私とは正反対で、運動だって勉強だってできて、自らリーダーシップを取っているわけじゃないのにいつもクラスの真ん中にいて。


天と地の差は、私たちのことを言うんだろうなっていつも思っていた。

自信がなくて自分を卑下してばかりだった私を助けてくれたのも、笑わせてくれたのもきみだった。